ドキドキ&ワクワクしながら、みんなで歯みがきレッスン 2011 Spring パピーパーティ レポート 後編

前編はこちら

前編につづき、2011年5月19日に開催されたパピーパーティをレポートします。後編では、歯みがきグッズの選び方や歯みがき方法、当日飼い主さんから頂いたご質問をもとに歯みがきトレーニングにも役立つポイントなど、より具体的にレクチャーしていただきました。

講師:高倉はるか先生

レポート前編に引き続き、講師は動物行動学に詳しい高倉はるか先生。
愛犬と飼い主さんがともに楽しく、いい関係を保つためのアドバイスをしていただきました。

パーティの最初こそ緊張気味だった6匹の子犬と飼い主さんたちも、あっという間に和やかムード。はるか先生への質問もたくさん飛び出しました。今回は、歯みがきトレーニングにも役立つアドバイスをピックアップします。

小型犬は特に歯のケアが大切

口の小さい小型犬は大型犬に比べて歯みがきが難しい

大型犬は口が大きいため比較的歯みがきしやすいですが、小型犬は口が小さく歯も密集しているため歯みがきが難しい、ということは確かです。
でも、小型犬は大型犬に比べて、歯と歯肉の間に食べ物がつまりやすく、歯垢がつきやすいのも事実です。犬の歯垢はわずか3~5日で歯石化し、歯石になると病院で取ってもらわなければなりません。そのため、まだ歯垢のうちに落とせる歯みがきを習慣づけることが大切。
歯も小さい小型犬のなかには、歯石が原因で、最終的には歯そのものを抜かなければいけなくなったりするケースも少なくありません。そうならないためにも、小型犬の場合は大型犬や中型犬以上に、歯のケアに気をつけて欲しいと思います。

歯みがきグッズはどんなものがいいの?

愛犬の大きさや好みに合ったグッズを選びましょう

今はサックや歯ブラシなど犬の歯みがきグッズもいろいろ出ています。小型犬用の歯ブラシもありますが、人間の赤ちゃん用のものなど、ヘッドが小さく毛質がやわらかいタイプのものであればOKです。とはいえ、「これが一番」というものはなく、愛犬の大きさや好みに合ったグッズを選んでください。
歯みがきガムを活用することもひとつですが、愛犬にポンと与えるのではなく、できれば飼い主さんがガムを手で持って、「右側を噛ませたら、今度は左側」と歯全体に行き渡るようなフォローをしてあげてください。

歯をみがくときのポイント

愛犬からのサインを見逃さない観察力が大事です

歯みがきといっても、歯そのものというより、歯垢がたまりやすい歯と歯肉の境目を中心にブラッシングしましょう。最初は血が出ることもありますが、出血が続かなければ大丈夫です。また子犬期に多いのは、いつもは出血しないのに急に出血するケース。でも、それは歯が抜け変わる時期の可能性が大です。万が一、愛犬が抜けた歯を飲み込んでしまっても大丈夫なので心配しないでください。
歯みがきをするうえで一番注意したいのは、愛犬が痛がっているのか?嫌がっているのか?の判断。犬も人間と同じように、痛いときは身体をビクッとさせます。そのサインを見逃さないためにも、飼い主さんの観察力も大事です。

イヤなことがあると、飼い主にうなったり噛みつく子の場合

毅然とした態度で、時にはキツく叱ることも大切です

犬にとってイヤなことがあると、飼い主さんに対して「ウー」とうなったり、噛みつく子の場合は、歯みがきもうまくいきません。将来的にみても、歯みがきはおろか、飼い主さんにとっても危険。お互いの関係性も悪くなってしまいます。
そこで、子犬のうちから「世の中で飼い主を噛むことが一番いけないこと」と徹底して教えることが大切。もし噛まれたときは、キツく叱ってください。しかし、手で叩くなどの体罰はNGです。イメージとしては、「いけない!」「こら!」など、強い言葉でしかりつけたあと、部屋から出てしまうなども噛みついたときの罰として有効です。このような、関わりを断ってしまう罰は、飼い主が大好きな犬ほど効果的です。

自宅でのしつけがうまくいかない場合は

実はこのようなタイプの子は頭が良く、犬が飼い主さんをコントロールしようとしている可能性が高いといえるでしょう。自宅でのしつけが難しい場合は、子犬のうちからプロによるしつけ教室などを利用するのもオススメです。今回の会場の「ぬのかわ犬猫病院」のように、「パピーケアクラス」を実施している病院も増えていますので、ぜひ活用してみてください。

やんちゃな子でも効果的!子犬を落ち着かせる抱っこの方法

歯みがきをはじめ、いろいろなしつけのシーンでも役立つ、犬が落ち着きやすい抱っこの方法もマスターしましょう。よくありがちなのは、前足を持って愛犬を吊りさげるような抱き方…これはNGです。
オススメは、腕全体で愛犬のお腹を抱えたまま、飼い主の身体にしっかり密着させて抱っこすること。抱っこしながら、首の後ろを撫でてあげると、犬は比較的おとなしくなります。犬の足にも無理な力がかからないので身体の負担も少なく、安定するので犬も嫌がりません。

飼い主さんからの質問に答えます!歯みがきトレーニングQ&A

  • ウチの子は、何でも噛むのが好きで、歯みがき練習用のガーゼやサックも噛んだらなかなか離してくれません。

    一度噛んでなかなか離してくれない子の場合は、「離せ」や「落とせ」のコマンドを教えてあげましょう。まずは、犬があまり好きじゃないバサバサした質感のものなど、あまり価値のないものをくわえさせて、「離せ」や「落とせ」ができたらたくさん褒める。これを繰り返し行ってください。ここで、飼い主が力ずくで離そうとすると、犬は「次は、絶対に離すもんか」とより頑なになって逆効果です。

    いろいろな場面で役立つ「落とせ」や「離せ」のコマンド

    「落とせ」「離せ」のコマンドは、歯みがきをスムーズに行うためにも役立ちますし、危険なものを口にしたときにも効果的です。噛み癖のない子でも、教えておきたいしつけのひとつです。

  • ガーゼの代わりにペーパータオルなどを使ってもいいですか?

    ペーパータオルなどすぐふやけてしまう素材は、食べてしまったり、1度食べるとその後も食べようとする癖がついてしまうことから、歯みがき用には適していません。ガーゼでも食べようとする子がいるくらいなので、上記にある「離せ」や「落とせ」のコマンドを教えたり、ガーゼを使う練習を飛ばして歯ブラシでの練習をしてみるなど、その子に合った方法を探しましょう。

  • いけないことをしたら手で叱ることもあるのですが、いいのでしょうか?

    手でマズルを掴んだり、叩いたりしていると、犬は「手=怖いもの」と覚えてしてしまい、歯みがきにも影響が出てしまいます。手を使った罰は絶対にやめてください。普段あまり大きな声で怒られていない子は、大きな声でしっかりとした口調で「ダメ!」「こら!」と言うだけでも、「えっ!?」とびっくりして止めてくれる場合が多いです。それから、叱った後には必ず褒めて終われるように、簡単なコマンドに従わせてください。悪いことを叱るだけでは、よい行動は身につきません!

  • おやつを上手に使ってしつける方法を教えてください。

    歯みがきのトレーニングにも、おやつを使うことは効果的です。歯みがきトレーニグで一生懸命我慢できたら、「おやつにしようか!」と楽しく終わりにすることで、最後におやつをもらったイメージが強く残り、「歯みがき=イヤなこと」という印象が薄れていきます。
    おやつを使ってしつけるときの注意点は、何回もコマンド(命令)を言わないこと。私の場合は、「3回言っても聞かなくて、おやつがもらえないのは自分の責任」と決めています。このときも、怒るのではなくて、立ち上がったりして相手にしない。犬は「自分を受け入れられていない」とわかって、次から学習していきます。

    犬にとって嬉しいこととお仕事はセットで

    おやつでも抱っこでも、犬にとって嬉しいことをする場合は、必ず何かお仕事をさせてからご褒美を与えましょう。すると、犬は飼い主の言うことを聞くことが嬉しくなって、「次は何?」「何か言って」と飼い主からのコマンドを楽しみながら待つようになります。

頑張ったご褒美に、おいしい歯みがき専用ガムのお土産!

マース ジャパンから、ペディグリー® デンタエックス®を参加者の皆さんにプレゼント。

歯みがきグッズは、柔らかすぎると効果が少なく、硬すぎると歯が摩耗してしまいますが、デンタエックス®は適度な硬さで弾力があります。とてもおいしいガムなので、勢いよく食べてしまう子もいますが、飼い主さんが手に持って良く噛ませながら犬とコミュニケーションするように食べさせる方法がオススメです。

デンタエックス®製品情報

楽しく学習したパーティ終了! 今日はゆっくり休んでね。

パピーパーティに参加した時は、どの子もかなり疲れて帰ったらぐっすり眠ると思います。初めての経験なので、熱を出したり下痢をしちゃう場合もありますが、翌日以降も続かなければ大丈夫です。
次の日も食欲不振や下痢が続いた場合は、パピーパーティに参加したことを伝えて病院に相談してくださいね。

子犬にとって犬同士の触れ合いは、とても良い刺激になります

犬同士の間合いやルールを頭や身体を使って学ぶことは、人と接するときとは違った満足感や疲労感、緊張感となって、犬にとっていいストレス解消になります。
今日集まってくださった子たちはみんな、とてもいい子で順応性も高く、まだまだたくさんの可能性を秘めている子ばかりでした。まだ他の犬に慣れない状態で、急に乱暴な子と遊ばせると、遊ぶことがマイナス印象に戻ってしまうので注意も必要ですが、これからも犬同士で遊ばせる機会をたくさんつくってあげて、ワンちゃんの社会性を伸ばしてくださいね。

参加してくださった飼い主さんからの感想

Party Photos!

  • 犬も飼い主さんも楽しんだパーティ。犬同士だけではなく、自分の飼い主さん以外の人と触れ合うのも大切な勉強です。

  • 歯みがきのデモンストレーションをしてくれた優しい病院犬のばんちょうくんも、子犬ちゃん達に興味津々。

  • プードルのモカちゃんは楽しいムードメーカー。みんなと仲良くなっていました。

    ゆずちゃんとのこんな仲良しショットも!

  • イベントの最後にはネムネムになっていたチョコちゃん。帰ったらきっとグッスリおねんねすることでしょう。いい夢みてね♪

ぬのかわ犬猫病院

開催地:ぬのかわ犬猫病院

神奈川県横浜市戸塚区下倉田町273
TEL:045-861-5111 FAX:045-861-2078
HP:http://www.nk-inuneko.com/

病気の治療やワクチン接種はもちろん、健康診断やしつけ教室などトータルな獣医療を提供しています。知らない人や犬、乗り物、音、場所などには不安を感じやすい子犬を対象としたパピーケアクラスは、飼い主さんと共に楽しく「大好き」を増やすお手伝いをします。

【犬の歯みがき成功への道】をご覧の皆様

獣医師でありペットライフアドバイザーの高倉はるか先生が、犬の歯みがきを成功させるためのポイントをご紹介。犬の歯みがきについての正しい考え方や、犬の歯みがきを楽しくはじめるための10の秘訣を参考に、あなたの愛犬に合わせた方法を見つけていきましょう。